GREEN SALANA vol.7
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生活の余白が、心地よい眠りを育てるを把握し、適切な対策を講じることで、良い睡眠を得ることは十分に可能です。まずは、就寝時間を一定にし、睡眠の中央値をずらさないことが重要です。その上で、睡眠に良い影響を与える行動を取り入れましょう。特に白濱先生がすすめるのは、一つのことに没頭する時間をつくることです。さまざまな悩み事やマルチタスクなどにより活発になった交感神経に、ブレーキをかける効果が期待できます。読書、運動、料理など自分が好きなことで構いません。5分や余計なことを考えないことが大切です。さらに、睡眠に良い影響を与える「食」も積極的に取り入れましょう。おすすめは和食です。和食によく使われる大豆には、メラトニンの生成に関わる「トリプトファン」が多く含まれており、加齢に伴い減少したメラトニンを補う効果が期待できます。また、交感神経を抑える働きがある「GABA」を含む食材も良いでしょう。GABAはさまざまな食材に含まれていますが、特にトマト缶や西洋かぼちゃ、発芽玄米、にんじんなどから効率的に摂取できます。逆に、睡眠に悪い影響を及ぼす「食」を避けることも重要です。夕飯に炭水化物をとり過ぎないようにしましょう。過剰にとると血糖値が上昇し、それを抑えようとインスリンが分泌されます。その結果、今度は血糖値が低下し、交感神経が刺激されて睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。栄養バランスの良い食事内容を心がけてください。また、「ながら食べ」も避けたいところです。食事中にテレビやスマホを見ると、マルチタスクになって交感神経が休まりません。食に向き合い、その美味しさを感じ、団らんの時間を楽しむことが大切です。多くの人々の睡眠改善に取り組んでいる白濱先生。しかし、かつては自身も、多忙な日々の中で不眠に悩んでいました。改善のためにさまざまな方法を試したそうですが、その中で特に効果的だったのは「運動」と「スマホ断ち」だといいます。運動については、まず移動手段を徒歩に変更。それまでは移動中も仕事ができるようにタクシーを利用していましたが、できるだけ歩くことにしました。徒歩に慣れてくると、次は寝る前のストレッチを習慣化し、趣味だったサーフィンも再開。体を動かすことに没頭する時間をつくりました。スマホについては、自宅では仕事関係の通知をオフにし、プライベートな時間を意識して確保しました。「それまでの私は忙しい毎日の中で、趣味やプライベートな時間、移動時間すら効率化しようとしていました。その結果、眠れなくなり、仕事の効率は逆にどんどん悪くなっていきました」と白濱先生は振り返ります。忙しい現代人は、非効率なことを無駄だと切り捨てがちです。しかし、その「無駄」こそが、実は重要なのかもしれません。白濱先生のお話を参考に、日々の生活から睡眠を見直してみませんか?SELF CHECKあなたの睡眠の質はどうでしょうか? 以下のチェック項目を参考に、どれだけ当てはまるか確認してみましょう。良い睡眠とは、心身の疲れがしっかりと回復し、朝すっきりと目覚められる状態のことを指します。逆に、チェックが少ない場合は、睡眠環境や生活習慣を見直すヒントになるかもしれません。夜中に目が覚めず、朝までぐっすり眠れる必要な睡眠時間(個人差あり)を確保できている毎日同じような時間に寝て起きている寝つきが良い(入眠まで30分以内)目覚めがすっきりしていて、日中の眠気が少ないイライラしにくく、気分が安定している集中力や記憶力がしっかり働く「第32回オリンピック競技大会(2020/東京)」参加時のユニフォーム睡眠障害の治療や検査が受けられる宿泊施設05 「食事」「身体」「心」のバランスサポートマガジン当てはまる項目が多いほど、良質な睡眠がとれている証拠。       10分でもいいので、その世界に入り込み、良い睡眠、できていますか?7つの項目でセルフチェック!

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